簡単な説明
PI制御は、比例動作と積分動作のコントローラです。比例動作と積分動作の両 方を、個別にまたは組み合わせて使用できます。
接続 |
説明 |
入力A/M |
コントローラのモードを設定します。 1: 自動モード 0: 手動モード |
入力R |
入力Rを使用し、出力AQをリセットします。この入力を設定しているかぎり、入力A/Mは無効になります。出力AQは0に設定されます。 |
入力PV |
アナログ値:プロセス値で、出力に影響します |
パラメータ |
センサ: 使用しているセンサのタイプ 最小: PVの最小値 最大: PVの最大値 A: ゲイン 値の範囲: +- 10.00 B: オフセット 値の範囲: +- 10,000 SP: 設定値の割り付け Mq: 手動モードでのAQからの値。 パラメータセット: KC、T、Dirのアプリケーション関連の事前設定値(下記参照) KC: ゲイン TI: 積分時間 Dir: コントローラのアクション方向 p: 小数点以下の桁数 |
出力AQ |
アナログ出力(操作変数) AQの値の範囲: 0から1,000 |
パラメータSPおよびMq
設定値SPおよびMqの値は、既にプログラムされた別のファンクションの実効値によって指 定することができます。
アナログ比較:Ax Ay
アナログトリガ:Ax
アナログリニア変換:Ax
アナログマルチプレクサ:AQ
アナログ台形制御:AQ
アナログ演算:AQ
PI制御:AQ
アップ/ダウンカウンタ:Cnt
ブロック番号によって必要なファンクションを選択します。
パラメータP (小数点以下の桁数)
パラメータpは、メッセージ出力での、PV、SP、最小および最大からの値の表示のみに適用されます。
タイムチャート
AQが変化する原理、仕方、および速度はパラメータKCおよびTIに応じて異なります。このため、ダイアログのAQのコースは単なる例にすぎません。制御アクションは連続的であるため 、チャートが示すのは抽出だけになります。
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障害によりPVがドロップします。Dirが上方向に配置されると、PVがSPにもう一度一致するまでAQが増加します。
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障害によってPVがドロップします。Dirが上方向に配置されると、PVがSPにもう一度一致するまでAQが減少します。 Dirは制御ループの基本動作と協調します。ファンクションの期間中、方向 (dir)を変更できません。ここに示すDirの変更は、分かりやすくするためのものです。
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AQが入力Rにより0に設定されると、PVが変更されます。これは、PVが増加したという事実に基づきます。 すなわちDir = 上方向によりAQがドロップします。
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シミュレーションまたはオンラインテストにおける[PI 制御トレンド]ビュー
PI制御を含んだ回路プログラムをオンラインテストまたはシミュレーションで表示する場合、WindLGCは、PI制御のトレンドビューを表示します。トレンドビューでは、SPを基準に、AQとPVの時間による変化が表示されます。サンプリング周期を設定することができるので、短時間で頻発するサンプル、または長時間であまり頻発しないサンプルを調べることができます。
機能の詳細
入力A/Mが0に設定されると、特殊ファンクションが、パラメータMqで設定した値で出力AQを出します。
入力A/Mが1に設定されている場合、自動モードが開始します。Mqは積分和として導入され、コントローラファンクションは「制御と調整の基本」に与えられた式によって、計算を始めます。更新された値PVを以下の式で使用します。
更新された値PV = (PVラゲイン) +オフセット
更新された値PV = SPの場合、特殊ファンクションはAQの値を変更しません。
Dir =上方向/+ (タイムチャート番号1と3)
更新された値PV > SPの場合、特殊ファンクションによりAQの値が低下します。
更新された値PV < SPの場合、特殊ファンクションによりAQの値が増加します。
Dir =下方向/- (タイムチャート番号2)
更新された値PV > SPの場合、特殊ファンクションによりAQの値が増加します。
更新された値PV < SPの場合、特殊ファンクションによりAQの値が低下します。
外乱により、更新されたPVがもう一度SPに一致するまでAQは増加または減少します。AQが変化する速度はパラメータKCおよびTIによって異なります。
入力PVがパラメータMaxを超えると、更新された値PVがMaxの値に設定されます。PVがパラメータMinより小さくなった場合には、更新された値PVはMinの値に設定されます。
入力Rが1に設定されると、AQ出力はリセットされます。 Rが設定しているかぎり、入力A/Mは無効になります。
サンプリング時間
サンプリング時間は500 msに固定されます。
パラメータセット
PI制御を簡単に使えるようにするために、以下のアプリケーションでは、KC、TI、Dir のパラメータはセットとして既に指定されています。
パラメータセット |
適用例 |
パラメータKC |
パラメータTI |
パラメータDir |
温度、高速 |
温度、小面積で小容積の冷却制御 |
0.5 |
30 |
+ |
温度、低速 |
加熱、換気、温度、大面積で大容積の冷却制御 |
1.0 |
120 |
+ |
圧力1 |
急速な圧力変化、コンプレッサ制御 |
3.0 |
5 |
+ |
圧力2 |
ゆっくりした圧力変化、差圧制御(フローコントローラ) |
1.2 |
12 |
+ |
充填レベル1 |
排出なしのタンクまたは容器の充填 |
1.0 |
99:59 |
+ |
充填レベル2 |
排出ありのタンクまたは容器の充填 |
0.7 |
20 |
+ |
設定時の特性
制御と調整の基本を遵守します。